SSブログ

揺れるEU、英国の国民投票の行方が不気味 [世相雑感]

英国EU離脱か.jpg.jpg

EUの「生みの親」は英国のチャーチル元首相との説がある。
第2次世界大戦後、講演先のスイスで紛争回避のために提唱した「ヨーロッパ合衆国」が、今のEUのの源流だとする視点である。

言い出しっぺの祖国、英国が揺れている。
EU離脱を問う国民投票まで、残り2ヶ月。
最初は「残留」が濃厚だったが世論は真っ二つに。
「英国」と「出口」を合わせて離脱派を意味する「ブレキジット(Brexit)」なる造語も流行中らしい。

富の集中、移民の急増、雇用の悪化・・・。
マグマのようにたまる不満の矛先がEUの一員であることに向けられているのだろう。
排外的にも思える構図は米国の「トランプ旋風」にも似る。

もともと結束力が弱いEUに亀裂が入れば、欧州はバラバラになるという見方も。
日本も人ごとではない。
投票の行方次第では、ただでさえ弱含みの経済に冷水を浴びさせられ、私たちの暮らしにも響きかねない。

「築き上げることは長く骨の折れる仕事。それを破壊するのはたった一日の思慮なき行為」。
演説の名手として知られたチャーチルは、かつてそう述べた。
没後半世紀、先人の言葉を迷える現代の英国人はどう受け止めるだろう。




スポンサードリンク



nice!(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

努力の人、広島カープ新井選手2000安打達成 [スポーツ]

新井2000本.png

ものが違う・・・。
元カープのA戦士、達川光男さんはよくそんな表現をする。
選手の天性の才能やパワーを鋭く見抜いて評する言葉らしい。
今のカープなら、さいずめ黒田博樹投手あたりが挙がるのではないか。

逆にいえば、プロとはいえ入団時、たいていの選手に力の差はないのだろう。
不器用で下手くそで。
だが練習と努力が物をいう世界である。
その変貌ぶりにエース黒田も舌を巻く選手がいる。
「あのアライさんが・・・」と。

コイ打線の主軸、新井貴浩選手である。
ここぞの勝負強さはもちろん実直な人柄もファンや選手から慕われ、愛される。
先日はチーム全員が特製Tシャツを着てエールを送った。
黒田投手の発案で背に「まさかあのアライさんが・・・」の文字を刻んで。

阪神移籍の際にブーイングを浴びた。
二度と帰れぬと思った球団から「戻ってこい」と声を掛けてもらう。
罵声覚悟のグラウンドで声援に包まれたのは、全力で打って走って守る姿を、ファンは知っているからだろう。

記念すべき2千本目を見事、タイムリー二塁打で決めた。
がむしゃらに走り、18年目にして手にした栄冠だ。
アライさんは「積み重ねた、ものが違う」。
それもまた、かっこいい。




スポンサードリンク



nice!(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

核なき世界理論の現役大統領、オバマ氏の広島演説に期待 [世相雑感]

核なき世界オバマ.png

65年前、京大生たちが京都駅前の百貨店で「原爆展」を開いた。
当時の日本は占領下にある。
誰が原爆を投下したのか、、という表現は控えた。
だが、パネルを携え全国を巡った若者たちは先々で求められた。
あえて「誰が」を語ってくれ、、、、。

数年前、かつての若者は語った。
たかだかカタカナ4文字なのに、弾圧を警戒していた当時を。
彼は横浜の造船所でやっと「誰が」の答えを口にできた。
そのことを聞きたくて、毎日会場に顔を出す労働者もいたという。

原爆を投下した国の大統領、オバマ氏による広島演説の公算が大きくなった。
前向きに受け止めたいが、貴国の演出に何もかもお任せ、とはいくまい。

先ごろ訪れた国務長官は慰霊碑の前でこうべを垂れず、原爆資料館内では表情さえカメラにさらすことなく、立ち去った。
「謝罪外交」ではないというサインだろうが、人としてどうなのか。
そんなわだかまりが解けぬ。

「核兵器なき世界」という大統領の崇高な理念には賛同できる。
ただ、無辜(むこ)の民の住む街を自国の核兵器で攻撃した過去を、どのようにお考えだろう。
そのことを聞きたくて、被爆者や市民は演説会場に足を運びたいと思うに違いない。




スポンサードリンク



nice!(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

「くまモン」救いの祈り、熊本震災復興のシンボルたれ [世相雑感]

くまモン.png

連日の重苦しい被害を伝える紙面で、そこにはほっこり感がある。
熊本日日新聞が地震後も休まず続ける漫画、「くまモン」。
おなじみの主人公が動物たちと繰り広げるほのぼのギャグは変わらない。
避難所で心和む人もいよう。

実物は熊本県のPRキャラとして国内外を駆け回り、昨年の関連商品の売り上げは1千億円以上。
くまモン会いたさに海を越えてくる人も急増中だったが、さすがに地震で活動自粛らしい。

人気のツイッターもブログも休止したまま。
「大丈夫?」の声が渦巻くネット上に、どっこい姿を現した。
同じく漫画の世界で活躍する有志が、被災地の人たちを励まそうと次々描き継ぐ「くまモン頑張れ絵」である。

特に大御所のちばてつやさんがブログに載せたイラストには心動かされた。
傷つき、涙目のくまモン。
千葉漫画の主役や動物たちが優しく囲んで「みんなそばにおるたーい」と元気づける。
どこまで輪が広がるだろう。

地震から一週間。
揺れの収束が見通せない緊迫感の中でも、何気ない日常がどれほど貴重か。
ことしで誕生6年、くまモンが地道に積み重ねた笑顔を早く取り戻したい。
本物の復活が待ち遠しい。




スポンサードリンク



nice!(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

エコノミー症候群で死者、窮屈な車中泊に限界サイン [事件事故]

エコノミー症候群.png

飛行機に長く乗るときは、景色は見えなくても通路側がお薦めらしい。
窓側は隣を気にして、トイレに立つのもおっくうになってしまう。
水分を控えて窮屈な席で体を縮めていると、怖いのがエコノミークラス症候群。

その名前がメディアに登場したのは2000年と、そう昔ではない。
脚の静脈にできた血の塊で血管が詰まり、死にも至る病だ。
ゆったりしたビジネスクラスや列車でもおこるために「旅行者血栓症」とも呼ばれる。
だが災害の現場では、ピンとこない。

「車中泊症候群」とでも名付け、もっと注意を促したらどうだろう。
熊本や大分の地震はいまだ収まらない。
車の中で夜を明かす避難者たちが次々と発症している。

だだっ広い駐車場に車がひしめく映像からは、言い知れぬ不安が伝わってくる。
避難書ではプライバシーが保てない。
それにもまして、建物の中にいること自体が恐ろしいのだろう。
だが、ついに亡くなる人まで出た。
忍び寄る病からどう逃れるか。

これからも疲れとストレスはたまるばかりだろう。
避難書であっても、同じ症状が心配される。
それならこう言った方が正確なのかもしれない。
「被災地症候群」。
防げる不幸は防がなくては・・・。




スポンサードリンク



nice!(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

デング熱にジカ熱の発生阻止、熊本や被災地の衛生管理に注力 [世相雑感]

被災地ごみ問題.png

没後100年の文豪、夏目漱石は俳句もたしなんだ。
優に2千を超す作品には、落語好きならではの軽妙な句が幾つも見える。
<叩かれて昼の蚊を吐く木魚哉(かな)>
<独居(ひとりい)の帰ればむつと鳴く蚊哉>

親友で俳人の正岡子規にも「刺客蚊公之墓碑銘」という一文がある。
人の血を吸うのは殺正罪、耳障りな羽音は妄語罪などと並べ立て、<汝の一身は総てこれ罪なり>と。
大の大人をいらいらさせる蚊は、俳味を醸す格好の引き立て役かもしれない。

現実にはしかし、厄介払いの機運が増している。
東京都の職員が虫取り網を手に「蚊公」を追う。
感染症ウイルスの運び手とにらんでいるからだ。
おととし流行したデング熱に加え、ことしはジカ熱のまん延も気遣われる。

おなかの赤ちゃんはジカ熱で脳の発達が遅れかねないと、先日米国の研究所が突き止めた。
蚊の飛ぶころに身重の時期が重なりそうな女性には心配の種だろう。
被災地の熊本や大分も避難書暮らしが長引けばどうなるか。

漱石は熊本で英語教師として4年余りを過ごした。
小説「草枕」の舞台とされ、水が合ったのか、句作もはかどったという。
思い出の地を襲った災難に、泉下で歯ぎしりしているに違いない。




スポンサードリンク



nice!(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

熊本地震回数最多ペース、被害の拡大が止まらない [事件事故]

空撮阿蘇神社.png

上空からの映像に目を疑った。
無残にも倒れた重要文化財の巨大な楼門や拝殿。
昨年の九州旅行で足を運んだ阿蘇神社である。
伏流水の清らかな泉や願掛け石、縁結びのパワースポットとして人気らしく若い女性でにぎわっていた。

活気を取り戻しつつあった門前町の落胆はいかほどか。
名水に絶景、牧場に温泉と名所ぞろいの阿蘇地方が不意の震災で受けたダメージは深い。
特に住民が巻き込まれた南阿蘇村の土砂崩れのすさまじさは言葉もない。

むろん今は観光より人命であり、安全確保だろう。
復旧を果たし、にぎわう姿はまだ想像できない。
しかし前を向いてほしい。
12年前の新潟県中越地震からの復活劇を思い起こすからだ。

大規模な地滑りに立て続けに見舞われた山古志のことである。
全村避難の苦境を住民一丸で乗り越え、帰還を果たす。
棚田の風景に牧場、素朴なグルメに人情。
「ここの暮らしはいいね」と都会から人が詰めかけ、山村は前より活気が出たそうだ。

震源地や当時のままの民家など遺構を残し、復興の軌跡や災害への備えを学べる「中越メモリアル回廊」も整備されている。
その現状と、阿蘇の将来を重ね合わせるのは気が早いのかもしれないが。




スポンサードリンク



nice!(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

気象庁発表「本震」は「前震」かも、熊本大震災「余震」は続く [事件事故]

 前震.jpg

けたたましいアラーム音に跳び起きた。
きのう未明、緊急地震速報が鳴りやまぬうちに部屋が揺れ始め、身を硬くした。
震源はまた熊本県だが、今度は中国地方もがたがたと。
やはり日本列島はつながっていると思い知った。

熊本が震度7が、あれは「前震」でしたと、気象庁が言いだした。
きのうの揺れこそが「本震」に違いないという。
震度は6強だが、阪神大震災に匹敵するほどのマグニチュードだった。

散々揺すった余震も一服したか・・・。
そう踏んで避難先から自宅へと戻った人もいただろう。
そこを大地震が襲う。
度重なるダメージに耐えきれず、家屋が倒れた。
何人もがそれに巻き込まれたとしたら悔やみきれない。

家に帰ろうにも怖くて近づけない。
止まぬ余震にそんな人が多いのだろう。
避難者数は、熊本だけで約9万人に上ったという。
夜昼なく襲い掛かる揺れに震え、睡眠もままならないはず。
心身のダメージが心配される。

大分県でも地震が起き始め、専門家は「震源が別の断層に移って来た」と見る。
阿蘇山の機嫌も気になる。
降りかかる雨を被災者はしのげただろうか。
身を寄せられる所を一日も早く用意したい。




スポンサードリンク



nice!(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

熊本に129年ぶりの大地震、災害は忘れかけたころに [事件事故]

地震熊本.jpg

「街道をゆく」を取材中の司馬遼太郎さんが熊本の旧城下で古い鍛冶屋さんを見かけた。
飛び込んだはいいが、用件を聞かれて困った。
そこで大男の拳ほどの頭が付いた石工の金づちを手にし、問えば700円という。
驚いた。
想像したよりも一桁安いから。

店は15代、400年続くと聞きまた驚く。
<十年の役(西南戦争)のときも逃げずにずっと打っていたそうで>。
わが事のようにそういって、主人は撃ち合いがあった表通りを指し<どんどん飛んで来よりましたが>

十年の役の十年とは、明治10年、西郷隆盛率いる不平士族が熊本城を落とせず新政府軍に敗れた。
М6.3の自信が起きたのは、その12年後である。

近年大きな揺れに遭遇しなかった熊本の人々は余震が続く中、不安な2夜を過ごしたことだろう。
心からお見舞い申し上げたい。
名所のお城も長塀や石垣が崩れたが、ここまで風雪に耐えてきた。
きっと復旧できよう。

日本が「尋常(ただ)ならぬ国」だとすれば、四間間口の鍛冶屋さんが毅然としてあるからだといえよう。
司馬さんはそう結んでいる。
あるいは熊本という大藩の奥行きの深さである、とも。
弱きを包み込む懐の深さが今もあると信じる。




スポンサードリンク



nice!(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

「パナマ文章」に世界は揺れる、今世紀最大最悪ニュース [世相雑感]

パナマ文章.png

とある村で、孔子は墓の前で泣く女性を見かけた。
聞けば家族がトラに食われたのだという。
危ないのになぜ離れないのか。
女性はこう答えた。
ここは重税など厳しい政治がないからだ。
<苛政は虎よりも猛なり>の成句が伝わる。

この猛獣は現代中国でも、政治と結び付けられる。
「トラもハエもたたく」と、3年前に宣言したのは習近平国家主席である。
汚職根絶に向け、地位を問わずお縄にすると息巻いていた。

ところが「自縄自縛」ともなりかねない文章が、中米パナマの法律事務所から流出した。
タックスヘイブン(租税回避地)にある会社の株主に、習氏ら中国共産党指導部3人の親族が名を連ねていたとされる。

同じように資産隠しが露見したアイスランドの首相は辞任を余儀なくされた。
英国の首相もロープ際に追い込まれている。
アルゼンチンでは大統領府前でデモが起きた。
「パナマ文章」ショックに世界が揺れている。

どの国にせよ、民は貧富の差に対する思いが複雑なだけに、ずる賢い「虎の巻」には腹を立てる。
それを知ってか、海外から報じるニュースを中国当局は遮断しているようだ。
習指導部はじっとして、批判の嵐を回避するつもりだろうか。




スポンサードリンク



nice!(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。