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平和あってこその野球、いよいよあすからキャンプイン [スポーツ]

 キャンプイン.jpg

胸が躍る。
あすプロ野球はキャンプインを迎える。
広島東洋カープにはファンならずとも注目が集まりそうだ。
連覇の課題は「黒田抜き」の投手陣か。
沢村賞を受けたジョンソン投手が今季も大黒柱となるのは間違いない。

球春を前に、栄誉のある賞の名を今一度思い起こしたい。
プロ野球草創期の名投手・沢村栄治である。
1日で生誕から100年。
出身地の三重県伊勢市で記念の「全力石」が除幕される。

空に向かって左足を大きく上げる。
知られるフォームは全力投球そのものだ。
最盛期にには約160㌔出たらしい。
1934年の日米野球では弱冠17歳にしてベーブ・ルースらをきりきり舞いさせ、球界の伝説となった。

その先の悲劇には胸が詰まる。
巨人で初代MVPとなるが招集令状を受ける。
中国戦線で重い銃をかつぎ、手榴弾を投げ続けて肩を壊した。
復員しても球威は台無し。
ついにチームを解雇され、軍需工場で働くまでに。

3度目の招集で南方に向かう途中、27歳で海に消える。
生きて球場に戻る・・・。
沢村の名こそ残るが、その最後の願いの重みは次第に埋もれてはいないか。
野球を楽しめるのも平和あってこそ。
心に刻み、全力プレーを応援したい。




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二代目「おしん横綱」誕生、寡黙で忍耐が大成の証し [スポーツ]

横綱稀勢の里誕生.jpg

村上春樹さんは無口を自認してはばからない。
電話に出るのも、パーティーも苦手。
対談の仕事も全部断る。
ところが若く日はジャズバー経営で食べていたというから不思議だ。

にこやかに店に立っていら。
自分なりに努力をした手触りは作家の今を支えている。
<人生にはきっとそういう、普段とは違う筋肉をがんばって使ってみる時期が必要なのだろう>。
エッセー集「村上ラヂオ3」から。

無口で知られる大相撲の稀勢の里関も、この初場所ばかりは普段とは違う筋肉が動いたか。
きのうは「自分の力以上の、違った力が働いたようだった」と能弁に語った。

日頃の大関はバラエティー番組への出演は避けるし、ツイッターにも興味がなく必要がないという。
ちゃらちゃらするな・・・。
「おしん横綱」と呼ばれた先代師匠が言い聞かせたに違いない。
昇進を確実にした今なら、少々はしゃいだって構うまいが。

19年ぶりの日本出身横綱という重圧に勝たなければいけない。
一度の優勝では、という声も耳に入ろう。
きのうは「先代はいつも『横綱は孤独だ』といっていた」とも漏らした。
全ての無口な人に村上さんはエールを送る。
<僕も影ながら無口に応援しています>




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ハーフマラソン発祥の地、萩には語り継がれる美談があった [スポーツ]

萩城下町マラソン.png

先頃、萩城下町マラソンを走った。
程よく田舎の風情が残り、日本海を望む美しい海岸、川、鉄道と、通り過ぎる景色が心地よい。
もちろん城跡や幕末の歴史を映すたたずまいも。
萩には当時の道筋の9割が残るとされている。

景観が守られた理由は幾つもある。
周辺の要望で中心部を迂回した鉄道。
旧士族のため武家屋敷跡などで夏ミカンが栽培され、土塁や石垣が残った。
デルタの町ゆえ水害対策の遊水地も多く、そこに明治以降、公共施設が建てられたのも一つだ。

町の成り立ちに身を委ねながら、初めて挑んだハーフマラソン。
住民から聞いた「香川津二孝子(かがわづにこうし)」の逸話にも思いをはせた。
200年前の江戸時代、この地で暮らした兄弟である。

母の病気快癒を祈り、7日7晩断食をする。
往復7㌔を毎日走り、現在は円政寺の境内にある金毘羅社に参ったという。
だが最後の日に風雪に力尽きる。
そんな孝行が語り継がれてきた。

大正時代の「百年祭」では、今でいうハーフマラソンが萩で初めて開かれたそうだ。
今回も二孝子の地に旗がはためき、声援を送る子供たちのおかげで力尽きることなく完走した。
歴史の町ならではの追い風に乗ったかのように。




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若ゴイが慕う頼りになる後ろ姿、セの最優秀選手(MVP)新井でよかった [スポーツ]

セMVP新井.png

プロ野球ファンにはことし最後のお楽しみ、最優秀選手(MVP)が決まった。
パ・リーグは日本ハムの大谷翔平選手、セ・リーグはわれらが広島東洋カープの新井貴浩選手だった。
若手とおじさん。
対照的な2人である。

日本シリーズで苦しめられた「二刀流」はまさにハム優勝の原動力。
歴史を塗り替える165キロも投げ、断トツの受賞はうなずける。
片やセのMVPは誰か。
あの歓喜の日以来、カープファンの議論は沸騰しただろう。

走攻守そろった菊池涼介選手、神ってる鈴木誠也選手と読んだ人もいよう。
決め手は数字に表れない「背中」の大きさだったのではないか。
若手とは比べようもない存在感の「25」が、チームの快進撃を引っ張った。

若ゴイが慕う、頼りになる後ろ姿。
人一倍、悩み苦しんできた背中でもある。
阪神に移り、広島ファンの罵声を浴びた時も、腹は立てず「ごめんなさい」の思いだけだったという。
復帰前の著書「阪神の四番」に記す。

裏切り者呼ばわりから新井様へ。
世評がこれほど変わる選手も珍しいだろう。
不惑で迎える来シーズン。
黒田博樹投手の分まで、チームを背負ってもらわねばならない。
その背中を後輩が超えるまで。




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「カープファンでよかった!」「広島県人でよかった!」感動の1日でした。 [スポーツ]

黒田胴上げ.jpg

本当にカープでよかった・・・。
引退会見での言葉に、ファンはじんときたに違いない。
20年にわたるプロ野球人生を広島で歩みだし、海を渡るも、戻って燃え尽きた黒田博樹投手である。
背番号15はとうとう見納めとなった。

紅葉より早く広島市の平和大通りが赤く染まった。
初優勝以来、41年ぶりの優勝パレードに31万3千人が集まった。
広島地区でテレビ全局そろい踏みの中継に見入った人も多いだろう。
遠い空から、という人もきっと。

きのうの朝刊に並んだ大勢の顔写真は、広島東洋カープを愛し、優勝を待ち望んだ人たち。
残念ながら25年ぶりの胴上げを見ることなく旅立った。
「あなたに見せたかった」との遺族の募る思いが伝わってきた。

パレード後、マツダスタジアムでの優勝報告会にも、遺影を胸に抱いている人たちの姿が目立った。
「カープファンでよかった」。
亡き人に語り掛けて、誓い合ったことだろう。
これからもずっと一緒に応援しようと。

「世界一のファンの前でユニホームを脱げる」。
黒田投手は感謝して胴上げされた。
永久欠番となる背番号と同じ15回、宙を舞うと、涙を流した。
その姿を遺影のまなざしは温かく見守るようだった。




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笑って笑って笑って泣いた、カープよ今年もありがとう [スポーツ]

 笑って泣いた.png

野球好きだった俳人、水原秋桜子が一句詠んでいる。
「たぬき寝の負けナイターをきけるらし」。
思わしくい試合展開にふて寝し、背中でラジオを聞いている。
丸まった背がまた物悲しい。

日本シリーズまで続いた広島東洋カープ「劇場」がきのう、千秋楽となった。
一幕前のクライマックスシリーズをあれほど危なげなく勝ち抜いたのに・・・。
2連勝しての4連敗h、突き落とされた感が余計に深い。
背を丸めて、枕を抱いたコイ党もいよう。

負け犬の遠ぼえだから小声で言うが、富士山の初冠雪というニュースを耳にした週に夜の試合とは、何とも寒々しい。
「ナイター」はそもそも夏の季語である。
負け試合がデーゲームならまだしも、「泣いたー」になる。

春浅いキャンプインから「木枯らし1号」が近畿で吹いたこのうまでカープ、カープで明け暮れた。
こんな一年をあと何回、残りの人生で味わえることだろう。
この週末には約40年ぶりの優勝パレードまで控えている。

やはり秋桜子の句にある。
「ナイターや議論付きねど運尽きて」。
笑って最後に泣いたシーズン。
でも、旨酒とともに振り返り、黒田博樹投手の抜ける来季を語り合おう。
皆さん、お疲れさまでした。




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花道となれ日本一、男!黒田博樹!!記録と記憶を置き土産に [スポーツ]

黒田引退会見.png

「負けられぬ」と力んで闘志が空回りする・・・。
リーグ覇者となった今季の広島東洋カープにも苦い記憶がある。
黒田博樹投手の日米通算200勝に王手がかかった試合で、2戦続けて、打線はがちがちになった。

あの時以上に、「黒田さんのために」とチームが奮い立つのは間違いあるまい。
日本シリーズ限りでの引退を黒田投手がきのう明らかにした。
「強いカープ」へと、もう一皮むけるには、一丸になる必要ありと踏んだのだろうか。
吉とでてほしい。

昨季を終え、「燃え尽きた」とも漏らしていた。
引き留める若手投手陣に思い直し、現役20年目に入る断を下すや優勝の2文字を口にした。
有言実行を己に課し、発奮材料の力に変えた。

今年の正月、テレビで流れたビールのCMで、「父とは」と尋ねる俳優の妻夫木聡さんに答えていた。
「ひと言だけで、家の空気を変えられる」。
彼のひと言も、その一球とともに、ナインの空気を変えてきた。

記者会見では、ユニホームを脱ぐ理由については言葉を濁した。
これから戦う相手がいるのに、弱みを見せるはずもない。
これで見納めとなる晴れ舞台が近づく。
あとは日本一をつかむだけ。
黒田投手とともに。




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黒田引退最後の一球へ、人柄、謙虚・優しさ周囲魅了 [スポーツ]

 引退会見を終えた黒田は、イチローをはじめ、世話になった球団関係者らに電話やメールで報告した。
かつてコーチとして指導し、引退の一報に感涙したという広島OBには19日に連絡があった。
「家族を米国に残しながら、カープのために頑張ってくれた」とねぎらい、ありがとうの言葉を繰り返した。

黒田の周囲には年齢を問わず、こうしたファン的な視線の人が多い。
優しい人間性や謙虚な人柄などが好かれる。
その存在感の大きさから、ある現役コーチでさえ「コーチとして接する以外は、ただのファンだから」と笑う。

復帰2年目の今年は昨年以上に、後輩たちへ胸襟を開いた。
目線を合わせた助言が多いものの、時には本気で叱る。
2軍の試合をマツダスタジアムで観戦した際、球審の判定に不満そうな態度を見せた投手をとがめた。
ガムをかんで試合に臨んだ若手の行為は諭しながら、やめさせた。

いたずらや冗談も好む。
食事会に所用で遅れた友人の席には瓶ビールとおちょこを用意し、知らないふりをして乾杯、笑いをこらえて手酌させた。
20日はマツダスタジアムでの練習後、ドラフト会議の話題を振られ、「緊張してるよ。7位ぐらいで引っ掛かるかな」と笑わせる。

往年の名投手に多い唯我独尊のタイプではなく、義理堅い一面から「投手らしくない投手」とも言われる。
2006年オフの残留や14年12月の人生をかけた復帰劇はファンの存在を強く意識して決断。
ファンがカープを応援することに喜びを感じ、誇りを持ち、それが共有された今のブームを喜ぶ。

メジャーからの年俸20億円を提示を蹴った復帰で、金銭だけがプロの価値でないと知らしめ、引き際でも新たなスタイルを見せつけた。
22日からの日本シリーズでは勝つために先発する。
余興的な雰囲気は全くない球界最高峰での真剣勝負。
私欲を捨てた野球人生にふさわしい舞台で「最後の一球」を迎える。






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プロ中のプロのプロ根性、超えたものだけが異次元を見る [スポーツ]

倉捕手.jpg

カキーン、パシッ。
球場に響く音がファンを熱くする。
野球選手にとっても大事な要素らしい。
きのうのカープ。
試合は小雨ぱらつくなかで始まったが、キャッチャーミットはいい音を立てていた。

先発は黒田博樹投手で、倉義和捕手が受ける。
先頭打者に対してだけだったが、9年ぶりに復活したバッテリーである。
だが歴戦の投手も胸いっぱいで目が潤んだか。
ミットを構えたところへと球は行かず、四球を与えた。

倉捕手には黒田投手を激怒させた伝説がある。
11年前の日南キャンプ。
早く重い球を受け止めても、ミットが鳴らない。
鈍い捕球音では投手は乗れないという。
やがて黒田投手は投げるのをやめ、引き揚げてしまった。

自分の未熟さ、甘さに捕手は涙し、マシン相手に1人、捕球練習を繰り返した。
努力は実り「黒田専属」としてメジャー移籍まで女房役を務める。
パシーンと、痛快な音を響かせて。
「あの時、プロとしての心構えを教わり、19年間プレーできた」

この日は、やはり今季でユニフォームを脱ぐ広瀬純選手の出場にもファンの期待が集まった。
バットの快音を聞きたくて。
ところが水を差されてゲームは流れた。
別れを惜しむ涙雨だったろうか。




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感動冷めやらぬ広島の街々、心に焼き付いた優勝の記憶 [スポーツ]

広島繁華街.jpg

盆と正月がいっぺんに来たようなカープ優勝のにぎわいは、少しずつ落ち着いてきた。
しかし、広島の街のあちこちを彩る赤は、まだまだ消えそうにない。
セールの張り紙はもちろん店員や買い物客も赤が目立つ。

街を歩くだけで、何か気持ちが浮き立つ。
広島銀行の本店には学校のプールよりも大きな垂れ幕。
普通のサイズの25倍も待った末の喜びが、真っすぐに伝わってくる。

刺激的で、視界に飛び込んでくる色である。
情熱を感じさせ、闘争心をかき立てる。
スペインの闘牛士が牛を挑発するのも赤い布だ。
街を満たす高揚感にはこの作用もあるのかもしれない。

心理学では、強烈に感動した体験は記憶に残りやすく、繰り返し思い出すと前向きな効果が強まるという。
赤があふれる街は、あの喜びを何度もかみしめさせ、気持ちを前へと向かわせる。

チームカラーに加わったのは初優勝の年だ。
広島の街で41年間、熟成された赤である。
通説では説明できない心に染み入る温かさを持っているに違いない。
だからこそ、地域の明日を育む力につながる。
カープレッドをもっと長く、じっくり味わいつくそう。




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