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混迷する世界情勢、英国がEU完全離脱方針を表明 [世相雑感]

 英国首相EU離脱表明.png

英国の国民食といえばフィッシュアンドチップス。
白身魚とジャガイモのフライである。
現地のパブで注文した際、食べ方に驚いた。
「モルトビネガー」という茶色の酢をたっぷりかけるのが英国流らしい。
恐る恐る試すと後味すっきり、案外いけた。

実は材料のタラは大半が輸入品らしい。
近くに北海の漁場があるが、資源保護のEUルールで規制されてるためだ。
自国の海なのに魚も自由に捕れない・・・。
国民の「EU嫌い」の理由はこんなところにもあるのかも。

英首相がEUから完全離脱する方針を表明した。
当初はもっと穏当な「ソフト離脱」を目指したが急転換した。
漁にとどまらぬEUへの不満と、権限を取り戻せという民意があるのだろう。

巨大市場の網から抜ける英国はどこに行くのか。
EU域内ではゼロの関税が跳ね上がるかもしれない。
英国に拠点を置く企業も困ろう。
一国主義の先にある荒波を心配して国民投票を再び、という声がネットで広がる。

「嵐の後には静けさが訪れる」。
昔から知られる英国の格言である。
今回の「嵐」が収まる気配は、まだ見えない。
世界中が口元をゆがめるほど酸っぱい後味だけは、何とか避けてもらいたい。




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タグ:英国EU離脱
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<YOUは何しに日本へ?>訪日目的が想定を超えてユニーク [世相雑感]

YOUは何しに日本へ.png

テレビで見たことのある腕章を成田空港で目撃した。
<YOUは何しに日本へ?>。
到着した外国人に密着取材する番組だ。
訪日目的はユニークで、岩手のわんこそばに挑むドイツ人や広島県廿日市市のけん玉大会に参じた米国人も。

一口に「クールジャパン」と呼ぶが、私たちが想像も付かない楽しみ方があるのだろう。
広島の平和記念公園でいつも見かける「YOUたち」にもこの後、何しにどこへと聞きたくなる。

昨年の訪日客は2400万人を超え、落とすお金も3兆7千億円に上ったと観光庁が発表した。
ただ「爆買い」の衰えで伸びは鈍化している。
都会での消費から地方、特に農山村の旅情にも関心が移りつつあるようだ。

欧米の観光客から「秘境」と称賛されるスポットが、足元の西中国山地にある。
今年で開峡100年を迎える国特別名勝の三段峡である。
雪が解けたら滝のほとりで昼食を楽しみ、森林浴を満喫する姿が浮かぶ。

買い物疲れの中国のみなさんもぜひどうぞ。
向こうのネット検索のデータによれば日本で体験したいベスト5に「桜」「農村」「温泉」などが入ったそうだ。
<YOUは何しに田舎へ?>。
そう尋ねる日が近いかもしれない。




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風化させるな、今日22年目の阪神淡路大震災 [世相雑感]

117大震災.png

戦後日本の安全神話を揺るがした光景といえよう。
22年前のきょう、神戸市内で横倒しになった阪神高速道路の惨状である。
震度7の地域に沿うように走る高架道が相次いで落ち、想像もしない甚大な被害に見舞われた。

被災した数々の構造物を切り出して残す保管庫があると聞き、特別公開に足を運んだ。
高度成長期に当たり前だった強度では耐えられず、ひび割れた橋脚やゆがんだ鋼材の姿が生々しい。

623日で復旧を果たした現場の体験も聞いた。
橋脚強化などできょうくんは生かしたというが、こんな言葉が心に残った。
「絶対に壊れない高速道路は造れない」。
技術を過信せず、次の災害に備えよとの重い心得だろう。

阪神高速では社員の半分以上が震災後に入ったという。
災害時のノウハウを確実に継承できるかどうか。
被災地の事情はどこも同じかもしれない。
兵庫県警は警察官から「語り部」を募り、若手に体験を語らせている。

きょう神戸市の追悼の集いで遺族代表となる男性がこう語っていた。
「阪神大震災は歴史の教科書に載るが、自分にとって歴史ではない」。
熊本に鳥取と変わらぬ地震が立て続けに起きる。
1・17の風化を可能な限り食い止めたい。




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いよいよ追い込まれる年賀状、我が家の師走の風物詩 [世相雑感]

年賀状作成中.jpg

早く年賀状を出さなくちゃ。
でも気の利いた一言が思い浮かばず、夜がむなしく更けていく…。
そんなご同輩もいるのでは。
来年の干支は酉。
朝日を受けて威勢よく「コケコッコー」と鳴くニワトリは、縁起がいいと伝わる。

もとは干支でなかっという説がある。
元来は口の細い酒つぼを表す象形文字だったが、中国語の発音が似た「酉」が当てられたらしい。
もしも干支が「酒」だったとしたら、左党は喜んで年賀状を書くかもしれない。

師走を迎え、「年賀状はどうしよう」との思案顔が増えるかどうか。
来年ははがき値上げの年となりそう。
10円アップして62円に。
まとめて扱う年賀状は黒字だとしても当面据え置くらしいが、先々のことは分からない。

ただでさえ年賀はがきの発行はピーク時から3割減。
メール普及もあるがやはり少子化が響いていよう。
ことし生まれた子は統計史上初めて100万人を割るという。
大人になるころ、年賀状の伝統はどうなっている。

正直言うと、当方が年賀状を書くのはこれから。
ことしも年の瀬の夜、ポストへ走る羽目になりそうだ。
書きそびれた皆さま、少々遅れてでも出しませんか。
気持ちを込めて書けばきっと伝わる。




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ピンチをチャンスに、生き残りをかけるテーマパーク [世相雑感]

スペースワールド.png

怪獣に最も壊された建物は?
思い浮かぶのは東京タワーだろう。
完成3年後にモスラに倒されたのに続き、ゴジラやウルトラマンのシリーズで幾度となく壊された。
目標物となる都会のランドマークたるゆえんだ。

その塔がきょう58歳を迎えた。
現実の世界で最大のピンチだったのは4年半前かもしれない。
2倍近い高さを誇る東京スカイツリーの登場である。
眺望だけで人集めに勝てないと踏んだのか、催しに活路を見いだした。

展望窓からの夜景越しに映像を映すプロジェクションマッピング、人気アニメ「ワンピース」のアトラクション…。
久しぶりに訪れたら、おのぼりさんより若いカップルばかりでテーマパークのよう。

一時は200万人を割った入場者は昨年度228万人に回復し、さらに増える勢いだ。
瀬戸内フェアをはじめ、自治体と組んで観光PRイベントにも力を入れる。
地方が見物客だけでなく、集客のコンテンツも提供していると思うとうれしくもなる。

北九州市の遊園地スペースワールドが来年末で閉園する。
地方の観光施設は生き残りが厳しい。
ピンチをチャンスに変えた東京タワーの試みは、別の意味で「ランドマーク」となるだろうか。




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心を持たないロボットに、感情を捨てた決断を身代わりさせる? [世相雑感]

殺人ロボット.png

人情味ある漫画の名手がいる。
業田良家さん。
連作短編「機械仕掛けの愛」は心を持ったロボットたちが主役だが、深く考えさせられる一作がある。
ある国で反政府軍を掃討したロボが敵に渡り、今度は大統領一派を皆殺し。

もう人間の命令を聞くのは嫌と自爆する結末がやるせない。
現実の世界でも完全自立型兵器、つまり殺人ロボット実用化への動きは水面下で進む。
業田さんが描くものと違い、どんな残虐な指示も悩むことはなかろう。

今のうちに歯止めを、と心ある人たちが国連で動きだした。
来年には専門家の会議が置かれる運びだが、日本は規制に後ろ向きらしい。
民生用ロボットの開発に差し障るとの理由からだ。

先々の配備も見据えてか、米国が相当に嫌がっているという。
またも同盟国へのお付き合いが本音だとすれば情けない。
日本の国連加盟から60年。
「戦争の惨害から将来の世代を救う」と国連憲章で力強くうたう重みを、あらためて思い起こしたい。

文化庁からも賞を受けた漫画は最新刊の寓話がさらに深い。
責任を取りたくない人間に代わり、核のボタンを押させる大統領ロボットが開発される…。
全くの絵空事だと笑い飛ばせるだろうか。




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待たせるも作戦余裕で待つも作戦、で、成果はあったの? [世相雑感]

長門会談.png

「遅いぞ武蔵」。
山口県だけに、名せりふが頭をよぎった人もいよう。
巌流島ならぬ、長門市の温泉旅館に安倍晋三首相を待たせ、プーチン大統領は2時間余り遅れた。
シリア問題が理由というが得意のじらし戦術との見方も。

北方領土問題を含めて日ロの未来を占う会談が幕開けした。
思えば山口は日本人の記憶に刻まれる数々の歴史の舞台になってきた。
外交の真剣勝負は日清戦争後の下関講和条約が交わされて以来、121年ぶりという。

長州の地が起点となった日本の近代化はロシアとの関係抜きに語れない。
樺太千島交換条約、日露戦争、第2次世界大戦…。
度重なる両国間の領土の変遷はある意味、欧米列強を追い掛けた道のりとも重なる。

ロシアの賓客だけにきのうは冬将軍も伴ったが、厳戒の中で歓迎一色だった。
肝心の会談は平和条約や4島の共同経済活動に踏み込んだらしい。
むろん戦後71年の重みを考えると剣のようにすぐ勝負がつくはずはない。

明治の近代化で難関の外交課題が列強の治外法権の撤廃だった。
道筋を付けた一人が長州出身の青木周蔵である。
先人のごとく首相は新たな歴史を刻めるかどうか。
じらされたとしても焦りは禁物だろう。




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ギャンブル依存症という難病、法律で保護されて蔓延する [世相雑感]

ギャンブル依存症.png

空港に降りるとすぐ、スロットマシンが待っている。
カジノはホテルの1階にあり、宿泊客を手招きする。
米国ラスベガスを訪れた人は「ごく手軽にギャンブルができる」と驚いていた。

その街のような施設を日本に造りたいらしい。
自民党などはカジノ解禁に向けた法律を成立させようと横紙破りを通した。
「ギャンブル依存症防止」の文言は最後に加えたものの、既に苦しむ人のまなざしは冷ややか。

メンバーの60代男性は「わしらのつらさを全く分かっとらん」と嘆く。
借金を抱え、家族は離散し、仕事も辞めて…。
「病気と気付くのは、すべて失ってから。防ぐのは簡単じゃない」。

賭けに勝った体験が脳に刻まれ、再び求める病という。
その深刻さを分かっているのか。
自民の重鎮、細田博之総務会長は「日本全体が一種の依存症になってきている」とはぐらかした。
子どもや若者がゲームに溺れて勉強しないと、妙な持論まで。

もし日本が依存症というなら、成長神話を忘れられない病気だろう。
明日を夢見て賭け事にまで手を出すとは重症である。
カジノ大当たりの確率は1%にはるか満たない。




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「ハナキン」から「プレミアムフライデー」へ、景気浮揚の次なる一手 [世相雑感]

プレミアムフライデー.png

週休2日制の生みの親は自動車王のヘンリー・フォードとされる。
今から約100年前のこと。
「週末にはドライブを」というライフスタイルも広がり、自動車の普及を後押ししたとも。

日本で週休2日が定着したのは1980年代から90年代にかけて。
連休の週末前を「花の金曜日」と呼び、その夜を楽しむ「ハナキン」という言葉も登場した。
バブル景気に浮かれ、金遣いも派手だった世相を映した。

あの頃にあやかりたいのだろうか。
政府と経済界が2月に始める「プレミアムフライデー」である。
月末の金曜は午後3時に仕事を終えようと呼び掛け、買い物や旅行に出掛けてもらう。
低迷する消費を盛り上げる狙いだそうだ。

経済効果1200億円との試算もある。
景気いい話であるが、ちまたの批判の声が早くも。
忙しい月末に休めるのは大きな会社だけ。
月1度早く帰っても他の日の残業が増えては元も子もない。
時短分の賃金が減れば消費拡大にならない、などなど。

「週末には金を使え」ではなく、働き方の見直しにもつなげたいと政府は言うが、企業のやる気に任せるだけでは心もとない。
降って湧いた「特別な金曜日」を満喫してもらう妙手はあるのか。




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人に思いを伝えるには、できるだけ少人数で至近距離ならなお良し [世相雑感]

 ボブディラン.jpg

もう35年も前になる。
永六輔さんは引く手あまたの中から当時の広島県総領町を講演先に選ぶ。
過疎を逆手に取るまちづくりが意を得たらしい。
ただ注文を付けた。
「入場料は投げ銭」はまだしも、「100人以上集めちゃいけない」とくぎを刺す。

千人集めて1回やるより100人で10回の方が文化は根付く、と。
「千分の1なら反っくり返って聞くだけだが、顔が見える100分の1ならそうはいきませんから」。
逆手塾の和田芳治会長は永さんの哲学をしのぶ。

海の向こうでも、通じる思いはあるようだ。
ノーベル文学賞の歌手ボブ・ディランさんが書いた受賞スピーチ文の一節にある。
5万人を前に演奏するより、50人の前に立つ方がなお難しい…。
カリスマとは思えぬ生真面目さである。

英語で文化を意味する「カルチャー」の語源は「耕す」と聞く。
詩とメロディーというくわを振るって、一人一人の心を耕す。
ディランさんの姿は、ひからびた大地や心根に水をやる農家や教育者にもどこか似ている。

授賞式を欠席したディランさんに代わり、友人のパティ・スミスさんが歌った。
途中で詰まったが、あれも「50人」の難しさを印象付ける演出のうちだったか。




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