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クールジャパンマーケティング、見られ理解されて魅力は伝わる [世相雑感]

クールジャパン.png

和太鼓や三味線の演奏から、コスプレ衣装の歌にダンス、アニメ映像まで。
日本の今昔の魅力を詰め込んだような劇を見た。
「SAKURA」。
普段は歌舞伎座などを手掛ける東京・明治座で上演中のナイトショーである。

明治時代に創業した老舗が、なぜそこまで。
訪日客を増やすインバウンド戦略の一環という。
ジャパンには夜に楽しめる場が少ないとの声を受け、公演も夜のみだ。
来ていた外国人たちには「クール(洗練された文化)」に映っただろう。

さらに目を引いたのは、ハイテク技術だ。
スマホが幾つもの言語で歌詞を翻訳してくれる。
劇の内容や土産物を説明する館内のロボットは東広島市で製造されたと聞いた。
伝統芸能と技術の融合は確かに受けたそうだ。

こうした外国人向けの文化行事は各地で相次いできかくされている。
既存の美術館なども外国語の案内に力を入れる。
東京五輪を控え、日本文化の魅力を知ってもらうチャンスでもあろう。

中国は今日から旧正月の春節の大型連休を迎える。
ことしもあちこちで多くの訪日客を見掛けるに違いない。
地方にもっと足を延ばしてほしい。
手の込んだ仕掛けは無くても、文化や自然を満喫できるありのままの舞台は整っている。




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厳寒に耐えてきりりと香る寒梅のごとき、藤沢文学の極致なり [世相雑感]

藤沢周平.png

大寒が過ぎ、広島市の縮景園では、梅のつぼみがほころび始めている。
各地に大雪をもたらした冬将軍のせいか、少し寒さで固くなったよう。
それでもかすかに漂う香りに、春の足音を感じる。

今日は没して20年になる作家、藤沢周平さんの命日。
「寒梅忌」と呼ばれる。
厳寒に耐えながら、きりりと咲く冬の梅を、藤沢さんの人柄や作風に重ねている。
故郷の山形県鶴岡市では毎年、追悼の催しが開かれる。

江戸の世に生きる市井の人々や下級武士の哀歓を丹念に描き、「蝉しぐれ」「三屋清左衛門残日録」などの名作を数多く残した。
信長や秀吉などの戦国時代の英雄物語に比べればいかにも地味である。
それこそ寒梅のような味わいだろう。

藤沢作品には、じわじわと染み込んでくるような温かみがある。
若いころには困窮し、結核で病床にも長く伏した。
自ら辛苦を重ねたことから、人間の心の内を見て取る慈しみのまなざしが育まれたのではないだろうか。

ことしは生誕90年にも当たる。
出版社によるフェアをはじめ、映画やテレビでも作品の映像化の動きが相次ぐ。
これまで知らなかった「寒梅の人」の世界に接したなら、春の訪れが香ってくるかもしれない。




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人の3倍働き、3倍遊んで、でっかく地球を生きた人 [訃報]

松方弘樹逝く.png

利口でなれず、馬鹿でなれず、中途半端じゃなおなれず・・・。
役者稼業の例えである。
もうひとつ別格がスターだと、亡き山城新伍さんがかいている。
「千両稼いで、余さず使ってこそ千両役者と言われる」。

後輩の映画俳優だったこの人も、聞かされたのではないか。
きのうテレビ各局の追悼番組で「打ち上げに、身銭をポーンと1千万円・・・」式の豪快伝説が語られていた。
昭和の銀幕スター、松方弘樹さんが息を引き取った。

ビートたけしさんのテレビ番組に出たのも、映画人として広告塔の腹積もりから。
眼光鋭い役柄とはギャップの大きい笑い上戸も隠さず、お茶の間の人気をさらった。
ヒット作に沸いた昨年の邦画界を病床でどう眺めていたのだろう。

口癖は「人の3倍働き、3倍遊んで、でっかく地球をいきてやろう」。
半生記は、仕事よりも多くの紙幅を釣りに割いている。
カジキやクロマグロの一本釣りに焦がれて、海から海へ。
萩市の見島沖でも大物を追った。

享年74歳。
人生の幕を引くには、あまりにも早すぎた。
半生記のおしまいに、こんな川柳が見える。
「我が仕事釣りにも似たり浮き沈み」。
その魂は今ごろ、大海原を駆け回ってるかもしれない。




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二代目「おしん横綱」誕生、寡黙で忍耐が大成の証し [スポーツ]

横綱稀勢の里誕生.jpg

村上春樹さんは無口を自認してはばからない。
電話に出るのも、パーティーも苦手。
対談の仕事も全部断る。
ところが若く日はジャズバー経営で食べていたというから不思議だ。

にこやかに店に立っていら。
自分なりに努力をした手触りは作家の今を支えている。
<人生にはきっとそういう、普段とは違う筋肉をがんばって使ってみる時期が必要なのだろう>。
エッセー集「村上ラヂオ3」から。

無口で知られる大相撲の稀勢の里関も、この初場所ばかりは普段とは違う筋肉が動いたか。
きのうは「自分の力以上の、違った力が働いたようだった」と能弁に語った。

日頃の大関はバラエティー番組への出演は避けるし、ツイッターにも興味がなく必要がないという。
ちゃらちゃらするな・・・。
「おしん横綱」と呼ばれた先代師匠が言い聞かせたに違いない。
昇進を確実にした今なら、少々はしゃいだって構うまいが。

19年ぶりの日本出身横綱という重圧に勝たなければいけない。
一度の優勝では、という声も耳に入ろう。
きのうは「先代はいつも『横綱は孤独だ』といっていた」とも漏らした。
全ての無口な人に村上さんはエールを送る。
<僕も影ながら無口に応援しています>




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激闘!天皇杯第22回全国都道府県対抗男子駅伝競走大会 [世相雑感]

全国男子駅伝.png

桜肉ともいう馬肉を食べる地域に青森や福島、長野がある。
九州の熊本もそう。
「栄養があり、昔からきつい仕事の後に食べたんです」。
県人会の人に聞き、馬肉うどんをすすった。
甘く煮た肉がおいしい。
脚力も育むのだろう。

きのう、スタート・ゴールの平和記念公園周辺には、全国の郷土料理や産品も集まった。
ウエルカニー・・・。
女子学生たちのユニークな売り声に引かれ、鳥取のテントでは名物かに汁をいただく。

熊本と鳥取は昨年、大地震に見舞われた。
ご当地の味に舌鼓を打って身が温まったこともあり、両県のランナーに注目した。
震災からの復興を願いつつ。
沿道の人々も同じ思いらしく、声援をひときわ響かせていた。

大会を盛り上げたのは料理だけではない。
混雑の中、長崎くんちの蛇踊りとすれ違った。
秋田のなまはげが現れ、子供を驚かす。

りりしい福島・白虎隊の姿もあった。
お国言葉が飛び交い、まるで全国博覧会にょう。

レースは馬肉パワーもあってか、長野が優勝した。
沿道のにぎわいも原動力になったのだろう。
名物を通して、47都道府県が励ましあった。
いわば、心の「たすき」もつなぐ駅伝大会。
大切にしたい。




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あやかりは小浜から宇佐へ、米国の政権交代吉凶いずれに向かうのか [世相雑感]

大統領宣誓.jpg

大分県宇佐市を訪れ、自慢のご当地グルメを味わったことがある。
鶏の唐揚げだ。
専門店発祥の地で、店ごとに秘伝のタレがあるらしい。
香ばしい熱々を楽しめたが、一品で頼むと山のように出てきて少し胃が重くなった。

この地がきのう脚光を浴びたのはローマ字なら「USA」のためだ。
新大統領誕生を祝う一日駅名「宇佐アメリカン駅」にトランプタワーと称するダンボールのオブジェ・・・。
本人のフライドチキン好きにあやかったとか。

オバマブームに乗った福井県小浜市と違い、役所に苦情もあったと聞く。
ここは遊び心と受け止めたい。
晴れの日にデモが暴徒化し、トランプ氏も普通の神経なら胃が痛いはずだ。
思わぬエールを歓迎するのかどうか。

就任演説では名指しこそ避けてが、東洋の島国を何かとやり玉に挙げてきた。
タワーを建てた不動産王の時代はジャパンマネーにも世話になったというのに。
対日政策の行方はどうなる。

宇佐は米空襲の歴史もある。
どんな政策でも、友好を深めるに越したことはない。
仮にこの地に来たとして、市民を挙げて唐揚げでもてなしたい大統領に、願わくは変身してほしいものだ。
からしをたっぷり利かせるのではなく。




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官僚天下り天国日本は今も健在、しかも教育の文科省で [世相雑感]

文科省天下り.png

文部省の時代には「マルブン一家」と呼んだそうだ。
職員が結束し、家族的な雰囲気が強かったからだ。
その気風は省庁再編後も変わらないと、文部科学省の元官僚で広島県教育長も務めた寺脇研さんが著書で明かしている。

半面、なれあいにつながりかねない、とも。
今の事態は悪い方の一面が出たと言わざるを得ない。
幹部職員の「天下り」を組織ぐるみであっせんしたことが明るみに出て大騒動になった。

大学などえの組織的な天下りは計40件近くに上ったらしい。
数々のルール破りにはあきれる。
しかも、政府の委員会の調査にうその話をでっち上げたり、隠ぺい工作をしたり。
学校教育の元締めの自覚があるとは思えない。

自らもあっせんに手を染めた事務次官の辞任で、「幕引き」というわけにはいかない。
公務員天国への批判から天下りを戒めたはずが、官民のなれ合いが繰り返された。
国民の監視の目が緩んだと思ったのか、最初から改めるつもりがなかったのか。

民放のドラマ「就活家族」が話題だ。
一家を挙げて職を探すシビアなストーリー。
民間の苦労をどう考えているのだろう。
身内の利益ばかり大切にする「〇〇一家」は、ほかの役所には本当にいないのか。




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ハーフマラソン発祥の地、萩には語り継がれる美談があった [スポーツ]

萩城下町マラソン.png

先頃、萩城下町マラソンを走った。
程よく田舎の風情が残り、日本海を望む美しい海岸、川、鉄道と、通り過ぎる景色が心地よい。
もちろん城跡や幕末の歴史を映すたたずまいも。
萩には当時の道筋の9割が残るとされている。

景観が守られた理由は幾つもある。
周辺の要望で中心部を迂回した鉄道。
旧士族のため武家屋敷跡などで夏ミカンが栽培され、土塁や石垣が残った。
デルタの町ゆえ水害対策の遊水地も多く、そこに明治以降、公共施設が建てられたのも一つだ。

町の成り立ちに身を委ねながら、初めて挑んだハーフマラソン。
住民から聞いた「香川津二孝子(かがわづにこうし)」の逸話にも思いをはせた。
200年前の江戸時代、この地で暮らした兄弟である。

母の病気快癒を祈り、7日7晩断食をする。
往復7㌔を毎日走り、現在は円政寺の境内にある金毘羅社に参ったという。
だが最後の日に風雪に力尽きる。
そんな孝行が語り継がれてきた。

大正時代の「百年祭」では、今でいうハーフマラソンが萩で初めて開かれたそうだ。
今回も二孝子の地に旗がはためき、声援を送る子供たちのおかげで力尽きることなく完走した。
歴史の町ならではの追い風に乗ったかのように。




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混迷する世界情勢、英国がEU完全離脱方針を表明 [世相雑感]

 英国首相EU離脱表明.png

英国の国民食といえばフィッシュアンドチップス。
白身魚とジャガイモのフライである。
現地のパブで注文した際、食べ方に驚いた。
「モルトビネガー」という茶色の酢をたっぷりかけるのが英国流らしい。
恐る恐る試すと後味すっきり、案外いけた。

実は材料のタラは大半が輸入品らしい。
近くに北海の漁場があるが、資源保護のEUルールで規制されてるためだ。
自国の海なのに魚も自由に捕れない・・・。
国民の「EU嫌い」の理由はこんなところにもあるのかも。

英首相がEUから完全離脱する方針を表明した。
当初はもっと穏当な「ソフト離脱」を目指したが急転換した。
漁にとどまらぬEUへの不満と、権限を取り戻せという民意があるのだろう。

巨大市場の網から抜ける英国はどこに行くのか。
EU域内ではゼロの関税が跳ね上がるかもしれない。
英国に拠点を置く企業も困ろう。
一国主義の先にある荒波を心配して国民投票を再び、という声がネットで広がる。

「嵐の後には静けさが訪れる」。
昔から知られる英国の格言である。
今回の「嵐」が収まる気配は、まだ見えない。
世界中が口元をゆがめるほど酸っぱい後味だけは、何とか避けてもらいたい。




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タグ:英国EU離脱
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<YOUは何しに日本へ?>訪日目的が想定を超えてユニーク [世相雑感]

YOUは何しに日本へ.png

テレビで見たことのある腕章を成田空港で目撃した。
<YOUは何しに日本へ?>。
到着した外国人に密着取材する番組だ。
訪日目的はユニークで、岩手のわんこそばに挑むドイツ人や広島県廿日市市のけん玉大会に参じた米国人も。

一口に「クールジャパン」と呼ぶが、私たちが想像も付かない楽しみ方があるのだろう。
広島の平和記念公園でいつも見かける「YOUたち」にもこの後、何しにどこへと聞きたくなる。

昨年の訪日客は2400万人を超え、落とすお金も3兆7千億円に上ったと観光庁が発表した。
ただ「爆買い」の衰えで伸びは鈍化している。
都会での消費から地方、特に農山村の旅情にも関心が移りつつあるようだ。

欧米の観光客から「秘境」と称賛されるスポットが、足元の西中国山地にある。
今年で開峡100年を迎える国特別名勝の三段峡である。
雪が解けたら滝のほとりで昼食を楽しみ、森林浴を満喫する姿が浮かぶ。

買い物疲れの中国のみなさんもぜひどうぞ。
向こうのネット検索のデータによれば日本で体験したいベスト5に「桜」「農村」「温泉」などが入ったそうだ。
<YOUは何しに田舎へ?>。
そう尋ねる日が近いかもしれない。




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