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オバマ大統領広島訪問、慰霊碑前で「核なき世界追及する勇気を」訴える [世相雑感]

オバマ大統領献花.jpg

いまか、いまかと待っていた。
平和記念公園近くの歩道の人だかり。
被爆地広島を初めて訪れる米国の現職大統領を、ひと目見たいと。
歴史的な瞬間に立ち会いたいと。

オバマ氏を乗せた車は歓声の中を走り抜けた。
待つ人々は公園内には入れない。
「本当は献花の場面を見たかったんじゃが」。
残念そうな声も聞かれた。
市民にはどこか遠い、実質1時間足らずの駆け足の滞在だった。

せめて肉声が聞こえていたら、どうだったろう。
「71年前、雲一つない明るい朝、空から死が落ちてきて、世界は変わった」。
確かに一発の原爆があの惨事を生んだ。
<パット剥ギトッテシマツタ アトノセカイ>。
原民喜の詩を思う。

大統領のまなざしに一筋の光明がありはしないか。
献花した後はじっと目を閉じていた。
被爆者の手を優しく握って、肩をそっと抱き寄せた。
見学した資料館で子供たちに手渡したのは、自ら折った鶴だったという。

きのうは慰霊碑の前で手を合わせた遺族も少なくなかった。
あの日の悲しみを、思わずにいられない日でもあったから。
原民喜が片仮名でしか言い表せなかったアトノセカイを再現させてはならない。
大統領もそう祈ったと信じたい。


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「戦争は人間のしわざです」35年前の小雪舞う2月、ローマ法王ヨハネ・パウロ2世の演説である [世相雑感]

ローマ法王.png

時ならぬ厳戒態勢に戸惑いながらも、被爆地は歴史的な一日を迎えた。
オバマ大統領が立つであろう原爆慰霊碑前で繰り広げられた、もう一つの歴史的場面を思い出す。
ローマ法王ヨハネ・パウロ2世の演説である。

「戦争は人間のしわざです」。
原爆資料館にも碑がある不朽のメッセージは、35年前の小雪舞う2月に発せられた。
今なお胸を打つのはヒロシマを考える二つの意味を示したからだろう。

核戦争を拒否すること、平和に対する責任をとること・・・。
平和記念公園を埋め尽くした人から漏れたすすり泣きは忘れ難い。
数億人の信徒を束ねる指導者の訴えは瞬く間に地球上に伝わった。

心を揺さぶる光景が再び生まれるだろうか。
今度は原爆を投下した国の大統領から。
法王が警鐘を鳴らした冷戦時代の核危機は、とうに去った。
いま広島を考える意味は・・・。
その三つ目として核兵器をなくすことを世界中で誓い合う日となれば。

7年前のプラハ演説への拍手と喝采を、大統領は忘れたわけではあるまい。
あの日、心の底から喜び、核なき世界の到来を信じた被爆者たちが対面を待つ。
被爆71年、緑に包まれた被爆地で碑に残るような言の葉を聞きたい。


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