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一極集中加速の「首都東京未来地図」、衰退一途の「地方消滅可能都市マップ」 [世相雑感]

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歩幅は69㌢だったという。
江戸時代に初めて実測の日本地図を作った伊能忠敬。
主には縄を張って測り、実際に歩測したのは北海道ルートだけだったが、地方を丹念に調べた粘り強さに頭が下がる。

測量化のイメージが強いが、諸国を旅する前は千葉佐原村の商人だった。
飢饉(ききん)の際は米を買い付けて村人を救い、洪水対策で堤防も手掛けた。
まちづくりの使命感があればこそ、17年も歩き通せたのかもしれない。

その忠敬が見たら驚くに違いない。
都内の書店にたくさん並ぶ「未来地図」の本である。
2020年首都東京未来地図、東京大改造マップ・・・。
勇ましい題名につられてか手に取る客も多い。
どうも東京の街は現状の地図に飽き足りないらしい。

予想図には、ビッグな青写真がひしめき合う。
先日、品川駅で起工したリニア中央新幹線。
大阪のあべのハルカスを抜く390㍍の高層ビルに選手村。
五輪パワーのすさまじさよ。
まるでSFの未来都市をのぞくよう。

目を列島に転じれば消滅可能性都市マップが真顔で語られる時代である。
店や工場が撤退し、未来図どころではない地域も多い。
霞が関や永田町の面々も忠敬に倣い、各地の現場を実測してみては。
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