甘利経済再生相引責辞任、政治家は土産物で簡単に潰される

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上がり下がりの激しい株価に比べ、海外からの観光客数は景気がいい。
安倍晋三首相も施政方針演説で、沖縄の石垣島を引き合いに「島々が沸いています」。
客は石垣牛に舌鼓を打ち、人気の土産は黒糖だと。

その土地の特産物だから「土産」と書くのかと思えば、そうではないらしい。
広辞苑には、「ミアゲ（見上）」から転じたものとある。
良く調べ、人に差し上げるものの意味という。

大臣室で受け取った、その紙袋には菓子折りだけでなく、現金５０万円が忍ばせてあったそうである。
「お土産です、と」。
降って湧いた「政治とカネ」の釈明会見で、甘利明経済再生担当相が悔やみきれぬ顔でこぼしていた。

ただ閣僚辞任をすぱっと口にした後は、だんだんと滑らか至極といったやりとりになった。
出処進退にけじめがつけば、人はあんなにほっとするものだろうか。
付き合う相手を政治家が選んでいたら「落ちちゃう」と選挙のイロハまで披露した。

差し出がましいのは承知の上で、やはり一言申し上げるべきだろう。
たとえ行儀が悪かろうと、受け取る立場でも土産物はよくよく見て調べるように、と。
政治家のイロハのひとつに加えてはいかがか。

タグ：政治とカネ 政治不信 甘利経済再生相辞任