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日朝関係は雪解けとなるか、慰安婦問題は合意で決着 [世相雑感]

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朝鮮通信使.png

「海の道という随筆集が年の瀬に届いた。
高校教師だった備後の人、杉原耕治さんの遺作。
奈良時代に難波津(なにわず)を出た遣新羅使(けんしらぎし)の道を、わが内海に追った旅の記である。

新羅は古代朝鮮の統一王朝だった。
遣新羅使は遣唐使に比べて史料に乏しいが、大伴家持は万葉集の一つの巻に彼らの歌をまとめた。
新羅に強硬な権力者とは一線を画し、融和を図る試みに思いを重ねたと読めよう。

一行は時には潮待ち港から日没後こぎだした。
狭い水路でもあれば命懸け。
「月読(つきよみ)の光を清み夕凪(ゆうなぎ)に水夫(かこ)の声呼び浦廻漕(うらみこ)ぐかも」と浦うらの民の手も借り、昇る朝日にほっとしたことだろう。

今は空をひとっ飛びなのに長く折り合えなかった。
おとといの外相会談で慰安婦問題の解決に合意し、日韓は「新しい時代を切り開いていくきっかけ」を得たという。
ハルモニ(おばあさん)たちのつらい過去を癒す道を探らなければなるまい。

遣新羅使一行が周防灘で難破したところで新聞連載だった「海の道」は未完に終わってしまった。
筆者も心残りだったろう。
遣新羅使や時代が下って江戸期の朝鮮通信使の歴史が、「月読の光」のように彼我の行く手を照らしてくれるといい。

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