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戦後70年目の年の瀬、それぞれの記憶に残すもの忘れ去るもの [世相雑感]

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いくらあがいても今日でおいまい。
ふだん行き届かない家の隅々まで大掃除を終えたら、今度は「年忘れ」の番だろう。
この一年にあった失敗や苦労を、いったん水に流したい。

ドイツの心理学者エビングハウスによると、忘れる努力はさほど必要ないらしい。
100年以上前、無意味なアルファベットの羅列をたくさん覚えてもらう実験をした。
忘れる分量は1時間後に半分、1日たつと7割、1ケ月で8割に及んだそうだ。

人間は忘れる動物といわれる。
つらいことも、嫌なことも忘れるからこそ、あすを迎えられるのだろう。
「時薬(ときぐすり)」という言い回しも聞く。
ただ忘れ行く怖さもまた感じてしまう年の瀬である。

あの戦争がもたらした悲劇を身をもって知る人たちは老いを深める。
どう語り継ぐかが問われた戦後70年の節目に安全保障関連法案が成立した。
国の形が変わりつつある背景に私たちの記憶の薄らぎがあるとしたら。

忘れることが人間の本能だとしても、しっかり意味を理解すれば長く覚えておくことができる・・・。
それもまた、エビングハウスの教えである。
この一年、胸に刻むべきものは何だったか。
そんなことを思い巡らせる「年覚え」もいい。
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