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秋分の日の回想、お彼岸を彩る曼珠沙華は弔い色 [世相雑感]

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高い空を白い雲が駆けていく。
川土手を歩いていると、鮮やかな赤が目に入り、ドキリとする。
曼珠沙華がすっと伸びていた。
この時期に開く美しい花なのに、どこか怖くもある。
今日は秋分、彼岸の中日。

曼珠沙華.png

ひがん花が、赤い布のようにさきつずいていました・・・。
新見南吉の「ごん狐」に悲しい光景がある。
兵十のおっ母を弔う列が花の中を進むのを見て、ごんはいたずらを悔いる。
死人花ともいい、備後では数珠花と呼ぶ。

毒もあり、ほの暗いイメージに彩られてきた。
<彼岸花さくふるさとはお墓のあるばかり>(種田山頭火)。
人々を弔った地が忘れられないよう、強い色を放っているのかもしれない。
南は沖縄まで各地の墓地や田のあぜに群生する。

「基地は強制接収でできた。土地を進んで提供したのではない」。
沖縄県の翁長雄志知事が国連で訴えた。
県民の自己決定権や人権がないがしろにされてきた「歴史」を切々と。
辺野古移設を止める覚悟もあらためて。

米軍基地内の敷地内でも花が揺れているだろうか。
「悲しき思いで」の花言葉がある一方、「情熱」「独立」という語も見える。
沖縄戦の犠牲者の無念と県民の噴りが、赤を濃くしているに違いない。
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