欧州の首都ブリュッセルの悲劇、留まらない憎しみの連鎖 [世相雑感]
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子供たちに食べ物と笑顔を・・・。
ベルギーに生を受けた「銀幕の妖精」は晩年、ユニセフ親善大使として、内戦や飢饉に苦しむアフリカやアジアの国々を駆け巡った。
「ローマの休日」などで知られるオードリー・ヘプバーンさん。
アンネ・フランクと同い年で、やはりナチス占領下のオランダで飢えや死の恐怖におびえた。
ユニセフへの献身はその体験ゆえか。
しかし世界の混迷は今も続く。
生まれた街でのテロを知れば、嘆き悲しむことだろう。
「欧州の首都」でもある国際都市ブリュッセルで、空港や地下鉄が続けて爆破され、罪のない多くの人たちが死傷した。
自爆犯は地元に住む兄弟らしいが、過激派組織「イスラム国」(IS)がどう関与しているのか。
現場から逃げ惑う人々の青ざめた顔。
一方で、命からがら欧州に逃れた難民たちの顔には、高まる排斥機運への不安が色濃くなる。
憎しみを連鎖させる大人たちに対して、いつの世も無力な子供は絶望するしかない。
生前、ヘプバーンさんは訴えていた。
「大勢の子供が毎週死んでいるのに、誰も本気で語ろうとしない。私たちの最大の恥であり悲劇です。」。
一体いつ、エンドマークが打てるのだろう。