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不運な子供たちに光を与え続けた「情島あけぼの寮」、離島魂も移転 [世相雑感]

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情島あけぼの寮.png

「山口県のあけぼのを/はじめに仰ぐ東の海」と歌いだす。
星野哲郎さんの作詞による情島(なさけじま)小・中学校の校歌。
周防大島の東の端、山口で最も早く夜明けを迎える、人の住む離島だという。
かつては戦災孤児を受け入れた民間の「あけぼの寮」がある。

訳あって親元を離れた子供たちが今は暮らす。
13年前、全員寮生という中学チームが大島一周駅伝に出場した。
実に41年ぶり、「離島魂」とうたったローカル紙の見出しを学校挙げて喜んだ姿を追憶する。

「顔や名前は出せない」という虐待から逃れてきた子供。
また別の子は、「名前を出して、行方知れずの親が現れるかもしれないから」とも。
住む子供たちの、折り目正しさの向こうの、過酷な現実が垣間見られた。

その寮が来春、対岸の岩国市に移るという。
建物が古くなり、急な折に船を出せる人も高齢化してしまった。
もともと島から高校への通学は難しい。
小中学校は残念ながら休校する見通しだ。
時代の潮目なのだろうか。

校歌は「この明るさと友情の/舫(もやい)にかたく結ばれて」と続く。
フナノリ志望だった星野さんらしい言葉に膝を打つ。
「東の海」と子供たちの、心の舫がほどけぬことを願ってやまない。


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