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タヌキにシカ、イノシシ、里山を下りて高速道路を餌場に、ロードキルは増加の一途 [世相雑感]

ロードキル.jpg

イノシシに荒らされた田畑を、農家がぐるりと柵で囲む。
「もう入ってくるなよ」。
しかし、敵は違うふうに受け取るのかもしれない。
「よそへ、どうぞ」と。
人と獣の思惑は、しばしばすれ違う。

野生動物のすみかを断ち切る「柵」となる高速道路は半面、餌場でもあるらしい。
のり面に植えられた牧草は、ひもじい冬場をしのぐ栄養になる。
雪の日のために積まれた融雪剤をなめ、塩分を補うシカもいると聞く。

真夜中に何の用だったのか。
安芸高田市の中国自動車道にきのう、イノシシが現れた。
高速バスがはね、路肩で止まったところにトラックが次々と追突し、6人がけがをした。
もっと大ごとになっていても不思議ではなかった。

自動車の犠牲になった野生動物を「ロードキル」と呼ぶ。
奪われる命は、高速道路だけでも毎年、全国で何万匹にも及ぶ。
タヌキにシカ、イノシシ…。
獣道のありかを示す警戒標識は、中国山地で既におなじみだろう。

先月には狩猟が解禁された。
山を追われ、慌てて里に逃げ込むものもいるだろう。
車で鉢合わせしたら、速度を緩め、道を譲るに限る。
地球という「サファリパーク」の片隅で生きている者同士、相身互いの心で。




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