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目先より100年後の果実、ノーベル賞科学者の言葉に含蓄あり [世相雑感]

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どうして人は、水だけで生きられるのか。
なぜ冬眠中の動物は健康を保てるのか。
実はオートファジーという、体内の機能が関係しているという。
生命を維持する根本的な仕組みを解明した大隅良典さんが、ことしのノーベル医学賞を受賞した。

日本人の受賞は3年連続、25人目の快挙である。
数年前から候補に挙がりながらも逃してきた。
以前は注目されなかった研究が、ようやく世界から高く評価されたことに、胸が熱くなる。

研究の底流には自身の苦闘の半生もあったに違いない。
大腸菌の研究を志したが芽が出ず酵母の分野に転じた。
昼夜、顕微鏡をのぞき続けた。
「人のやらないことをやる」。
自称「へそまがり」としての矜持(きょうじ)と努力、飽くなき探求心が花開いた。

「科学が役に立つ、という言葉が社会を駄目にしている」。
きのうの会見では短時間で成果を求める風潮に警鐘を鳴らした。
果実が実るのは100年後かもしれない。
そう認める文化こそ、私たちに求められていよう。

ノーベル賞週間初日のビッグニュースに列島は沸き立っている。
さて次は・・・。
世間の目をハッと覚ませ、未来のスイッチを切り替えるほどの吉報を待ちたい。




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