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障害者なんていなくなればいい、と考える心の闇の不気味 [事件事故]

相模原事件.png

子供の読書感想文の課題図書に、大人にも読まれている本がある。
世界で300万部のベストセラーとなった「ワンダー」。
主人公の男の子、オーガストは10歳。
顔に重い障害があり「きみがどう想像したって、きっとそれよりひどい」と語る。

彼が初めて学校に通う1年を、物語は描く。
じろじろ見られ、避けられ、変なあだ名も付けられるが、少しずつ友情の輪が広がっていく。
もちろん彼の顔は変わらない。
変わったのは、周りの子供たちの受け止めだ。

同じ風景でも、その人の価値観によって見え方は変わる。
相模原市障害者施設で19人が殺害された事件から、あすで1ヶ月になる。
容疑者が「障害者なんていなくなればいい」となぜ考えたのか、いまだ闇の中にある。

その暴論に、全国の障害者や家族から抗議の声がやまない。
危機感さえ伝わってくる。
私たちの社会が効率や生産性を追うあまり、強者優先の風潮がはびこっているとすれば、恐ろしい。

物語の終わりに、オーガストはつぶやく。
「ぼくにとって、ぼくはただのぼく。ふつうの子供」。
誰かを普通じゃないと決めつけていないか。
課題を突き付けられているのは大人を含めた社会の側だ。





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