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消えた言葉浮かんだ言葉、30年の月日は時代を変える [世相雑感]

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現代学生百人一首.png

今や新聞で「介護」の2文字を見掛けない日はない。
さて、それが当たり前になったのはいつか。
こんな五行歌を詠んだ人がいる。
ふと調べた/三十年前の/国語辞典に/介護の記載がない事実に/愕然とする(梶本千恵美)

30年という時の波間に消えた言葉があれば、浮かんだものもあるだろう。
公募で毎年100首を選んでいる東洋大の現代学生百人一首が30回目を数えた。
その作品にも時流は映っている。

第一回の入選歌には見当たらなかった超高齢化の影が今は差す。
<見回して祖父、父、母と名を呼ぶが祖母は私を思い出せない>。
広島市医師会看護専門学校から入選した3首の中にもある。
<しゃべれない患者の顔を凝視する少しだけでもわかりたいから>

30年前は、慕う相手の家にかけられず電話ボックスで座り込む少女の歌があった。
今は本人直通のスマホ時代。
<SNSリアルとキャラを使い分け本当の自分はどこにいるのか>。
手軽につながるがゆえの悩みものぞく。

小学生以上の若者が参加し、応募総数は年間5万首を下らないという。
いにしえより脈打ち続ける短歌の伝統が頼もしい。
学生版万葉集を編む日も、そう遠くないのかもしれない。


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