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地球規模の温暖化対策、りんご生産農家は追いつめられる [世相雑感]

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リンゴ生産地移動図.png

二十数年前のことだ。
ある会合で俵万智さんは青森の「りんご園のおかみ」と知り合う。
帰りにその年の天候不順が話題になった。
新鋭の歌人は尋ねられる。
リンゴの花で布を染めると、どんな色になると思いますか・・・と。

正解はこれ、とおかみが取り出したハンカチは薄い黄と緑を混ぜたような色だった。
「りんごのなみだ色って呼んでいるの」。
収穫までの数え切れぬ涙を俵さんは思い浮かべたそうだ。
エッセー集「りんごの涙」から。

それからも異常気象は一層進み、リンゴに限らず各地の農家が悩まされる。
地球温暖化も要因だろう。
国際社会挙げて脱炭素に挑むパリ協定の発効を、青森のおかみはどう受け止めているか。

リンゴはとりわけ涼しさが欠かせない。
従来のペースで温室効果ガスを出し続ければ近い将来、関東より南では栽培が難しくなる、とは国の果樹研究所の予測だ。
既に西日本では、色づきなどへの影響を心配する声も。

温暖化がもたらす干ばつや海面上昇にも泣かされる人たちが、この地球上のあちこちにいる。
さまざまな涙色のハンカチが日々、生まれているかもしれない。
一枚でも少なくなるよう、私たちの文明の姿を見つめ直したい。


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