「半農半Xという生き方」お国柄で味付けされアジアに広がる [世相雑感]
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自分が食べる分くらいの農を営みつつ、この世に生まれた意味を探す。
「半農半X」と呼ぶ日本初の流儀がアジアに輪を広げている。
塩見直紀著「半農半Xという生き方」の中国語訳が版を重ねているという。
同じ中国語圏でも、お国柄が顔をのぞかせる。
「従順自然、実践天賦」と副題を添えてあるのが台湾版。
中国語では「環境問題、食品安全」となる。
裏を返せば、公害や食品偽装には悩みが尽きないということだろう。
中国山地の真庭市で以前、ふらりとやってくる韓国人青年の話を耳にした覚えがある。
地産地消にこだわるパン職人が書いた本「田舎のパン屋が見つけた『腐る経済』」が韓国で翻訳され、愛読者が訪ねてくるということだった。
はるばる海を越えてくる熱意の源は何だったのか。
かの国では30歳未満の失業率が昨年、過去最悪の9%台に達した。
仕事が見つからず、蓄えもない。
恋愛、結婚、出産をあきらめた「三放世代(サムポセデ)」の新語まで地元紙に見える。
「ワーキングプア」の語源とどこか重なる。
冒頭の本も韓国語訳が昨年秋に出た。
やはり若者には受けがいいらしい。
「X」探しの旅人に、中国山地のどこかで出くわす日もそう遠くあるまい。