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街の歴史を記憶する建物は、たしかに建物遺産であるが維持費が・・・。 [世相雑感]

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建造物遺産.jpg

武田五一をご存じだろうか。
福山市出身で近代日本を代表する建築家。
「関西建築界の父」と呼ばれ、国会議事堂の設計にも加わった。
中国地方を見渡せば旧山口県庁舎など代表作が点在する。

福山市章も彼による。
ただ残念なことに郷里には作品と呼べる建築物が一つも残っていない。
昭和初期に手掛けた市庁舎は空襲で消滅。
大正末にに完成した公会堂は戦禍をを免れ、地域文化の殿堂として市民に愛されたが、戦後20年にして取り壊された。

50年前、旧日本鋼管の製鉄所が開設された年でもあった。
鋼都の歩みと重なりあっていよう。
代わりに公会堂跡に建ったのが尾道から移ったNHK福山放送局。
今は支局となったビルも老朽化で年明けに閉鎖されることに。

完成から長い年月を経てニーズに合わなくなり、取り壊しを余儀なくされる建物は少なくない。
一方で平成の大合併の特例債を使う庁舎建て替え計画も相次ぐ。
維持コストを思うと何を残すのかという線引きも難しい。

近年、福山市公会堂の設計図面などが新たに確認され、武田の業績を見直す活動も広がりつつある。
埋もれかけた郷土の建築家の足跡を知り、街の歴史を積み重ねる大切さにも目を向けたら。
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